ドイツ語では主語が文頭に来るとは限りません。主語以外の文成分を強調したい時などは、その文成分を文頭に置くことがあります。しかし、その時も定動詞は必ず第2位(2セット目)に置きます。これを定動詞第2位の原則と言います。 Aus Wien kommt sie. er. er nicht mit ins Kino. nicht mit ins Kino. (e) (日本語や)ドイツ語の語順の「自由度」は何に由来するのか? 本稿では、上述の教授法からの問題意識を背景に、ドイツ語の基本語順と語順変動の 基本問題を論じる。Drach(1937) は、定動詞の位置の変動から前域、中域、後域といっ
15. 15. この課では定動詞の位置について学習します。ドイツ語の語順は日本語と似ていますが、定動詞の位置については文の種類ごとに色々な規則があります。ここでは平叙文と疑問文の定動詞の位置について学びます。下の2つの文はいずれも同じ語を用いて文を作っていますが、それぞれ語順が異なります。ただし、定動詞は必ず2つ目(2セット目)に置かれていることに注意してください。1つ目の平叙文では「主語・述語・その他」という語順になり、定動詞は2番目の位置に置かれます。一方で2つ目の平叙文は「その他・述語・主語」という語順です。ドイツ語は主語、述語の他に時間、様態、場所などを表す状況語や目的語などは1セットで考え、これらを文成分と呼びます。つまり、1つ目の文は「主語・述語・時間を表す文成分」であり、2つ目の文は「時間を表す文成分・述語・主語」だとわかります。また、文成分は意味上のまとまりなので、複数の語で形成されることもあります。この文章では im Jahr 2016(2016年に)と nach Deutschland(ドイツへ)がそれぞれ1つの文成分であり、2つ目の位置に reisen という動詞が来ていることが分かります。この文章では vor dem Fernseher(テレビの前で)と immer(いつも)がそれぞれ1つの文成分であり、2つ目の位置に schlafen という動詞が来ていることが分かります。もう少し細かく見てみましょう。ドイツ語では主語が文頭に来るとは限りません。主語以外の文成分を強調したい時などは、その文成分を文頭に置くことがあります。しかし、その時も定動詞は必ず第2位(2セット目)に置きます。これを定動詞第2位の原則と言います。aus Wien は「ウィーンから」というまとまった意味を持っており、aus と Wien は切り離すことができない1つの文成分とみなされますので、定動詞は原則通り第2位に置かれていることが分かります。sehr は fleißig を修飾する語なので、単独で文頭には置けません。この場合も sehr と fleißig で1つの文成分とみなすため、第2位に動詞が置かれているのが分かるはずです。Japanisch はこの文の目的語であり、1語で1つの文成分になっています。つまり、ドイツ語の平叙文では定動詞が第2位に置かれることが重要であり、英語とは異なる言語だと分かるはずです。疑問文には「いつ?・どこで?・誰が?」といった疑問詞のある補足疑問文と、「はい・いいえ」などが答えとなる決定疑問文の2つがあります。補足疑問文では疑問詞を文頭におき、定動詞を第2位に置きます。補足疑問文のイントネーションは相手に問いかけたり、話のきっかけを掴む場合には尻上がり、相手を問い詰めたり、 事実を尋ねるだけの場合は尻下りになります。wer は英語の who に相当する疑問詞で、必ず主語として使われ、定動詞は3人称単数の形になります。bis と wann は2つ合わさることで「いつまで」という1つの文成分になるため、定動詞は規則通り第2位に置かれます。決定疑問文では定動詞が文頭に置かれます。決定疑問文への返答は Ja(はい)と Nein(いいえ)になります。ドイツ語には英語の Do you... ? 彼は試験があるので一緒に映画に行かない。 (6) ×Da er eine Prüfung hat, er. ドイツ語の名詞には英語のように 多くの場合に冠詞をつけます。ドイツ語の名詞には「性」と「格」がある事を理解した上で、ドイツ語の文章を作る前に 名詞につく冠詞の「性」や「格」によって変化する形(これを「格変化」と言います)を覚えましょう。 定形正置(主語+述語) – ゼロから学ぶドイツ語この課では定動詞の位置について学習します。ドイツ語の語順は日本語と似ていますが、定動詞の位置については文の種類ごとに色々な規則があります。ここでは平叙文と疑問文の定動詞の位置について学びます。Contents下の2つの文はいずれも同じ語を用いて文を作っていますが、それぞれ語順が異なります。ただし、定動詞は必ず2つ目(2セット目)に置かれていることに注意してください。1つ目の平叙文では「主語・述語・その他」という語順になり、定動詞は2番目の位置に置かれます。一方で2つ目の平叙文は「その他・述語・主語」という語順です。ドイツ語は主語、述語の他に時間、様態、場所などを表す状況語や目的語などは1セットで考え、これらを文成分と呼びます。つまり、1つ目の文は「主語・述語・時間を表す文成分」であり、2つ目の文は「時間を表す文成分・述語・主語」だとわかります。また、文成分は意味上のまとまりなので、複数の語で形成されることもあります。この文章では im Jahr 2016(2016年に)と nach Deutschland(ドイツへ)がそれぞれ1つの文成分であり、2つ目の位置に reisen という動詞が来ていることが分かります。この文章では vor dem Fernseher(テレビの前で)と immer(いつも)がそれぞれ1つの文成分であり、2つ目の位置に schlafen という動詞が来ていることが分かります。もう少し細かく見てみましょう。ドイツ語では主語が文頭に来るとは限りません。主語以外の文成分を強調したい時などは、その文成分を文頭に置くことがあります。しかし、その時も定動詞は必ず第2位(2セット目)に置きます。これを定動詞第2位の原則と言います。aus Wien は「ウィーンから」というまとまった意味を持っており、aus と Wien は切り離すことができない1つの文成分とみなされますので、定動詞は原則通り第2位に置かれていることが分かります。sehr は fleißig を修飾する語なので、単独で文頭には置けません。この場合も sehr と fleißig で1つの文成分とみなすため、第2位に動詞が置かれているのが分かるはずです。Japanisch はこの文の目的語であり、1語で1つの文成分になっています。疑問文には「いつ?・どこで?・誰が?」といった疑問詞のある補足疑問文と、「はい・いいえ」などが答えとなる決定疑問文の2つがあります。補足疑問文では疑問詞を文頭におき、定動詞を第2位に置きます。Wo wohnen Sie?
定形正置(主語+述語) この動詞の「不定形」とは、動詞の原形のことです。主語や時制などに応じて活用していない動詞の元々の形のことを指します。 そして、不定形の動詞のことを「不定詞」と呼びます。 ドイツ語の不定詞をいくつか見てみましょう。 spielen 遊ぶ kaufen 買う dass. まず定動詞の役割をしっかりと理解しておきましょう。 定動詞の役割. ドイツ語の文構造 (1) 英語では文型を5つに分けて「基本5文型」として主語+述語の構造に何が加わるかを考えますが、ド イツ語では人称変化をしている動詞、つまり定動詞の位置によって3つの文型に分類します。 1.