裁判所は、前記表示は、かるたの内容が、テレビ漫画「一休さん」に由来するという商品内容を表示する行為にすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たす態様としての使用とはいえないという理由で、商標権侵害を否定しました。 単純に商標登録されている商品やキャラクターを私的に利用しているか、それとも利用した本人などの利益のために利用しているかで話は変わってきます。 著作権・商標権に厳しい版 … 751115写真を撮るのが大好きな、むねさだ(このブログも開設から3年半以上。かなり初期の頃の記事を除くと、記事内で使われている写真のほとんどは自分で撮影した写真を使っています。ただ、写真に写り込んでいる人とかモノの権利についてしっかりとした知識が無く、基本的には他人の顔は写り込まないようにしたりボカすなど処理をして載せるようにしてきました。これで良いのか、もう少し気をつけるべきなのか、気にしなくても良いのか…。知らないだけに悩ましいんですよね。そんな中、ちょうどという事で今回参加してきましたのは、Linkトラベラーズ旅ブログセミナーの第1回「旅行写真・動画と権利」です。講師は、コスモポリタン法律事務所の河瀬 李(かわせ とき)弁護士。弁護士をしながらライターをされている珍しい方でもます。先に書いておくと、この写真や動画の権利と言った部分は白黒はっきりとしておらず、過去の判例などを元に判断することも多い、難しいお話です。では、説明に入ります! まず、大前提として写真を撮る事自体は、原則自由なんです。誰がどこで写真を撮るのも自由。じゃ、どういう場合にNGか、というと大まかに整理した図がこちらになるんですが、この図だけだとまったくよく分かりませんよね…。ということでもう少し詳しく、 まずは肖像権って、よく聞きますし一番大事な事のように思えますよね。ちなみに、 「ん?法律に無い権利を守る必要があるの!?」と思われる方も多いと思いますが、肖像権とパブリシティ権を別の分かり易い言葉で例えてみましょう。それが、です。例えば、怪しい繁華街でお店に入ろうとしている写真、ホテル街をウロウロしている写真をネットに勝手に公開されたら…。写真を公開することで、いつどこで何をしていた、というただ、実際は パブリシティ権とは、芸能人などなので、旅先で また、モノのパブリシティ権は存在するかも怪しい権利なんだとか。なので、街中で超レアなスポーツカーや、痛車を見つけて写真を撮って「こんなの見つけた!」と公開しても、車の持ち主から訴えられることは無いんです。ただし、痛車は痛車で、描かれているキャラの著作権侵害をしている可能性もあるので、その辺りは注意が必要です。 次に物についての権利、「著作権」について。著作権は、ただし例外として、以下の3つが挙げられます。 ちなみに、著作権と所有権というのは全く別の概念で、「所有権は、ものを他人に持って行かれない権利」。美術品を購入したとしたら、著作権を持っているわけじゃなく、所有権を持っていることになります。つまり、単純にそのものを写真に撮られる分には、持って行かれるわけではないので所有権侵害にはなりません。 ただ、上記3つの例外以外に、著作権的に判断が難しいものがいくつかあります。また、料理は日本では著作権が無いそうですが、国によっては著作権を与えられているところもあるそうです。独創的な料理を有名シェフが作った場合、などですね。 建築は、人が住んでいる時点で、純正美術品として判断しづらいみたいですし。 あと、よく聞く権利として「商標権」ってありますよね。ただ、今回のこの図の中では商標権はとても小さく表示されています。というのが、商標を、ブログで紹介すること自体は商標権の侵害にはあたらないのです。例えば、「商標」をブログのヘッダーに使ったり、 で、実は今回のこの図でかなり大きな割合を占めている権利があります。それが、「居住権」です。「ん?聞いたことはあるけどそれが写真と関係あるの?」と思った方も多いと思います。 例えば、よく神社や海外の教会などで見かける「撮影禁止」の看板。こういうこれ、 撮影する気がなくその場所に入り、あまりに風景が美しいので撮影したくなってカメラを出して撮影して、 例えば、ラゾーナ川崎でアイドルがライブを行う。それなのに、カメラを持って会場に行き写真を撮ったとしたら…。 つまり、写真を撮ったり公開している際、ちなみにこれらの権利を侵害したとしたら、あり得る問題として「損害賠償」と「写真の掲載停止」が発生します。明らかに故意で悪質なモノに関しては損害賠償もあり得るので、皆さん気を付けましょう。 つまり、公道から撮影する分には法律上の効力は無いので、例えばただ、そこに誹謗中傷を併記してブログで紹介してしまうと、今度は「名誉棄損」や「侮辱罪」といった別の権利を侵害する可能性が高くなるので控えましょう。 ということで、時間にして30分チョイ、質疑応答が30分以上行われた今回の写真・動画の権利セミナー。あ、ちなみに動画も基本的には写真と同様で、個人的には、「撮影禁止の札が書かれていても公道から撮影する分には法律上問題が無い」というのには驚きました。まぁただ、「撮影をやめて欲しい」と言われているのに「法律は問題が無い!」と撮影することは「マナー」として問題があるので、控えた方が良いでしょうね。いくら良い写真でも、 基本は今までと同じように、こうやって人が写ら無いように写真を撮るのが良いんでしょうね。門前仲町の肉の旨い店。また来ちゃいましたっ! — むねさだ(わんぱくブロガー) (@mu_ne3) 751115いいね!を押してむねさだ(mu_ne3)です。食べ物・ガジェット・カメラ・旅行・生活雑貨など興味があるものを幅広くご紹介してます。Facebookページへの「いいね」をして頂けると毎日の更新情報がFacebookで見れます。 ところが登録商標を使用しても直ちに商標権侵害にならない場合があります。 かるたの容器の蓋の表面に、大きく表示されされた「一休さん」の文字・内容をあらわす図形等とともに、「テレビまんが」の文字を表示する行為が、娯楽用具を指定商品とする「テレビマンガ」の文字商標の商標権を侵害するかが問題となりました。 「清水次郎長」の文字が、次郎長一家を中心とする物語にちなんだ文字図形とともに三角旗内に表示されているというケースで、屋内装置品を指定商品とする「次郎長」の文字商標の商標権侵害の有無が問題となりました。 将棋の駒の形をした吊り紐のついた木製品に「通行手形」の文字を、「交通安全」その他の文字や図形とともに表示する行為が、「通行手形」の文字商標(指定商品は壁掛け、柱掛け)の商標権を侵害するかが問題となりました。 弊所へのご相談・弊所の事務所情報等については以下をご覧ください。 裁判所は、前記の表示は、単に玩具の売場自体を示すためにのみ用いられていると認められるという理由で、商標権侵害を否定しました(東京地裁昭48年1月17日判決)。 裁判所は、前記のような使用は、商標法26条1項2号の原材料の説明であって商品の出所表示のための使用ではないとして商標権侵害を否定しました。 裁判所は、当該アルバムタイトルが、CDの発売元を表示する機能を有しておらず、レコード会社が変わった場合でもアルバムタイトルが変更されずに使用される実例が多数存在している等と指摘し、商標権の侵害を否定しました。 標準文字の「朝バナナ」につき、「雑誌、書籍、ムック」等を指定商品とする商標権を持っている出版社が、「朝バナナダイエット成功のコツ40」という題号で書籍を販売した出版社に対し、商標権侵害を主張しました。 商標権の侵害は、商標権者の許可なく登録商標を指定商品等の範囲で使用した場合等に発生します。 写真の扱い方次第で商標権侵害になる場合とならない場合がある.
一般に、商標の主な機能は、自己の商品を他の商品と区別するための「目じるし」としての機能(自他商品識別機能、出所表示機能)であると認められています。 「がん治療の最前線」という書籍の題号が、「新聞、雑誌」を指定商品とする「がん治療最前線」という文字商標の商標権を侵害するかが問題となりました。 清涼飲料コカコーラに「ALWEYS」を含む図柄を使用した行為が、指定商品を清涼飲料とする登録商標「オールウエイ」の商標権侵害となるかが問題となりました。 コンピューター用ゲームソフトに「三國士」の文字を付する行為が、「電子計算機用プログラムを記憶させた磁気ディスク」等を指定商品とする「三国志」という登録商標の商標権の侵害の有無が問題となりました 裁判所は、一般消費者が、被告商品の本体の形状を示すイメージ図及び説明文と相俟って、被告商品が中央部分を取り外すと、中央に穴のあいた輪形に似た形状のクッションであることを表すために用いられたものと認識し、商品の出所を想起するものではない、として商標権侵害を否定しました。 裁判所は、前記使用はキャッチフレーズの一部であり、商品を特定する機能や出所を表示する機能を果たす態様で用いられているとはいえないという理由で、商標権侵害を否定しました(東京地裁平成10年7月22日判決)。 デパートが、「おもちゃの国」「TOYLAND」の文宇を、玩具・人形の売場に表示する行為が、玩具等を指定商品とする「おもちゃの国」「TOYLAND」などの文字で構成される登録商標の商標権侵害の有無が問題となりました。 裁判所は、前記のような使用は態様は、意匠的効果である「面白い感じ」等にひかれてその商品の購買意欲を喚起させることを目的として表示されたものであり、出所表示を目的とした表示ではないという理由で、商標権侵害を否定しました。